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環境直接支払い制度を思案する

P1300551 農地・水・環境保全事業の営農部分を切り離したカタチで環境直接支払制度が始まろうとしています。この環境直接支払い制度についてイロイロ思案したいと思います。まず制度の目的として掲げてるのは地球温暖化対策と生物多様性。すばらしい目的だと思います。しかし、ここで問題点。既存の事業を活かしたカタチで構成されている制度のため、農薬使用量50%削減が前提条件になっているんです。

農薬使用量5割削減のワナ
ここで注目したいのは5割削減は成分数カウントであること。水稲で田植え時に箱施用剤を散布するのですが、規定使用量は50g/箱。経験上これを30g/箱にしても充分な効果があります。また面倒ですが箱施用と未施用を交互に使用してもそれなりの効果があると思います。イネミズゾウムシ対策であれば田縁部だけの施用でもいいと思います。けど、こういった削減対策をしても箱施用剤に含まれている成分数でカウントされるので、制度上は削減したことにはなりません。また農薬メーカーサイドとしても、標準使用量の厳守が効能補償となっているため、使用量の削減技術については積極的ではないような気がしています。減農薬栽培を行う場合は規程量ギリギリの高濃度、散布量を行うことも考えられます。また、1成分数で複数の害虫に効く薬剤に対する要望も高くなると思います。ピンポイントで効果のある薬剤の方が環境に優しい農薬であることが多いのですが、なんにでも効く農薬というのはかつての農薬による健康被害を連想してしまいます。

目的と制度のミスマッチング
環境直接支払い制度は上述の農薬5割削減をクリアした上でカバークロップの作付け、リビングマルチ・草生栽培の実施、冬期湛水管理、有機農業の実施というのが採択要件となっています。水稲で取り組むのは緑肥の栽培、冬期湛水管理、有機農業あたりでしょうか。冬期湛水管理については、不耕起移植栽培体系や、冬鳥関係の分野で発展してきた技術だと思いますが、棚田を中心に中山間地では取り組みにくい技術です。もともと作土層が浅く、漏水が激しい性質の為、積極的な湛水を省力的に行うことが困難なのが実情です。また、生物多様性効果を高めるのであれば、広範囲に様々な土地利用がモザイク状に配置されるべきだと思います。極論でいえば全面冬期湛水を実施するのであれば、里山特有の様々なポリゴンが画一化されてしまうことになります。有機栽培については生物多様性への効果そのものの検証が未だ不十分だと思います。具体的には小さなテクニック(ex.除草効果のために湛水時期を早める)等が生物多様性に資するとは思いますが、有機栽培そのものが生物多様性を向上させる技術であるかどうかは更なる検証が必要だと思います。

じゃあどうすればいいの?
まず生物多様性で考えます。現在のホットスポットといわれている場所が中山間地であることを鑑みて、中山間直払制度に上乗せするような制度で良いと思います。営農(特に水稲)の継続が生物多様性第2の危機の解決に有効に作用することから、中山間と水田をキーワードに組み立てればいいんじゃないかな。目的に対する効果の不安定な農薬使用量5割削減については採択用件にすべきではないと思います(現状として慣行栽培で低コスト化を図る目的で3割減程度の成分数となっています)。農薬に拘るのであれば成分数ではなく使用量も勘案して欲しいと思います。
次に地球温暖化について。これ難しいですね。だって今の農業って石油がないとなにも出来ない体系だから。そんなことないよと言う意見も重々承知していますが、お金の流れって結局オイルマネーに繋がってるのが実情です。思いつくところとして代替燃料(SVO含む)に対応した農機具に対する助成あたりでしょうか。このあたりはもう少し勉強しようと思います。

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